中小企業が今すぐ実践すべきセキュリティ対策10選
サイバー攻撃から会社を守るために、今日からできる具体的な対策をご紹介します。
なぜ中小企業がサイバー攻撃の標的になるのか
「うちは小さい会社だから狙われない」と思っていませんか?実は、中小企業こそサイバー攻撃の格好の標的です。
中小企業が狙われる3つの理由
1. セキュリティ対策が手薄
大企業と比べて、セキュリティへの投資が少なく、対策が不十分な企業が多いため、攻撃者にとって侵入しやすい標的となります。
2. 大企業への踏み台
取引先の大企業に侵入するための踏み台として、セキュリティの弱い中小企業が狙われます。
3. 身代金要求の対象
ランサムウェア攻撃では、データを人質に身代金を要求されます。中小企業は「払えば解決する」と考えて支払ってしまうケースが多いため、標的になりやすいのです。
今すぐ実践すべき10のセキュリティ対策
1. 強力なパスワードの設定
実践方法:
- 12文字以上の長さ
- 大文字、小文字、数字、記号を組み合わせる
- 同じパスワードを使い回さない
- パスワード管理ツールの活用
コスト: 無料〜月額数百円
効果: 不正アクセスのリスクを80%削減
2. 二段階認証の有効化
実践方法:
- Gmail、Microsoft 365などの重要なアカウントで二段階認証を有効化
- スマホアプリ(Google Authenticatorなど)を使用
コスト: 無料
効果: アカウント乗っ取りのリスクを99%削減
3. ソフトウェアの定期更新
実践方法:
- Windows Update、macOSアップデートを自動化
- 使用しているソフトウェアを最新版に保つ
- サポート終了したOSやソフトは使用しない
コスト: 無料
効果: 既知の脆弱性を突いた攻撃を防止
4. ウイルス対策ソフトの導入
実践方法:
- 信頼できるウイルス対策ソフトをすべてのPCにインストール
- リアルタイム保護を有効化
- 定期的なフルスキャンを実施
コスト: 年間3,000円〜10,000円/台
効果: マルウェア感染のリスクを大幅に削減
5. データのバックアップ
実践方法:
- 重要なデータは毎日自動バックアップ
- 3-2-1ルール:3つのコピー、2種類の媒体、1つはオフサイト
- クラウドストレージの活用
コスト: 月額1,000円〜5,000円
効果: ランサムウェア攻撃やデータ損失から復旧可能
6. メールセキュリティの強化
実践方法:
- 不審なメールの添付ファイルを開かない
- リンクをクリックする前に送信者を確認
- スパムフィルターの活用
- 従業員への教育
コスト: 無料〜月額数千円
効果: フィッシング詐欺の被害を防止
7. Wi-Fiセキュリティの確保
実践方法:
- ルーターの管理画面パスワードを変更
- WPA3またはWPA2暗号化を使用
- ゲストWi-Fiを業務用と分離
- SSIDを推測されにくいものに変更
コスト: 無料
効果: 不正アクセスや盗聴を防止
8. アクセス権限の適切な管理
実践方法:
- 必要最小限の権限のみを付与
- 退職者のアカウントは即座に削除
- 定期的な権限の見直し
コスト: 無料
効果: 内部不正や情報漏洩のリスクを削減
9. 従業員へのセキュリティ教育
実践方法:
- 年2回以上のセキュリティ研修
- 最新の攻撃手法の共有
- インシデント発生時の対応手順の周知
コスト: 無料〜数万円
効果: 人的ミスによる事故を70%削減
10. セキュリティポリシーの策定
実践方法:
- パスワード管理ルールの文書化
- デバイス使用ルールの明確化
- インシデント対応手順の作成
コスト: 無料
効果: 組織全体のセキュリティ意識向上
万が一、攻撃を受けてしまったら
初動対応の5ステップ
1. 被害の拡大を防ぐ
- 感染したPCをネットワークから切り離す
- 他のPCへの感染を確認
2. 証拠を保全する
- ログファイルを保存
- スクリーンショットを撮影
3. 専門家に相談する
- セキュリティ専門家やIT業者に連絡
- 警察への届出を検討
4. 関係者への通知
- 顧客や取引先への影響を確認
- 必要に応じて情報漏洩の通知
5. 再発防止策の実施
- 原因の特定と対策
- セキュリティ体制の見直し
まとめ:セキュリティは「保険」です
セキュリティ対策は、事故が起きてからでは遅いのです。今日ご紹介した10の対策は、どれも今すぐ始められるものばかりです。
「何から始めればいいか分からない」「自社に合った対策を知りたい」という方は、IT活用サポートクラブの無料相談をご利用ください。あなたの会社の状況に合わせた、実践的なセキュリティ対策をご提案いたします。
大切なのは、完璧を目指すことではなく、今できることから始めることです。